全国の文明堂の三笠山(どら焼き)を食べ比べてみました。
文明堂について
現在、全国には6つの文明堂があります。
文明堂のルーツとなるのは、1900年(明治33年)長崎で創業した現「文明堂総本店」。
東京支店を関東大震災で焼失したり、戦争により経営が一時中断したり、当初は支店だった東京、神戸などの店は戦後に別会社となったり、2010年には新宿文明堂と日本橋文明堂が合併して現在の文明堂東京になったり紆余曲折を経て現在に至ります。
三笠山について
各文明堂のどら焼き名は「三笠山」で統一されています。
さらにどら焼きに力を入れているところは名前でグレード分けをしていて、〇〇三笠山は「松」、ただの三笠山は「竹」、月三笠/さんどら/どら焼きの名前だと「梅」。
「松」は賞味期限が短く店頭販売のみ、「梅」は大量生産・長期保存可能、お土産店でも購入可能といった共通点があります。
文明堂総本店(長崎)
文明堂のルーツの長崎のお店です。長崎といえばカステラということで、三笠山にはあまり力を入れていないように感じます。
文明堂神戸店
現存する文明堂の中では長崎に次いで古いのが文明堂神戸店。神戸店もカステラがメインで三笠山はサブ的ポジションです。
文明堂東京
東京の文明堂新宿店・文明堂日本橋店が2008年に合併してできたのが文明堂東京。
関東近郊では一番規模が大きく、商品の種類も多いのが特徴。普通の店舗のほか、限定品を販売している御笠山、新宿工房、新宿本店など三笠山に力を入れているのが特徴です。また文明堂食品工業名義で出しているパンケーキなども販売していることも。
銀座と日本橋にあるカフェでは焼きたて三笠山やカステラなどもいただくことができます。
◇御笠山(伊勢丹新宿店)
◇新宿工房
◇新宿本店
◇文明堂食品工業(株)
◇BUNMEIDO CAFE(銀座・日本橋)
銀座文明堂
現在は文明堂東京とグループ会社になっており、店頭では文明堂東京の三笠山を販売しています。でも安心してください、オリジナルのどらやきもまだありますよ。
横濱文明堂
東京と横浜で近いために、文明堂東京の近くに店舗があり競合してしまうことも多々ある横濱文明堂。規模が大きい文明堂東京の影に隠れがちですが、商品種類が結構豊富。伊勢佐木町にはカフェもあります。
◇ル・カフェ(横浜)
浜松文明堂
数ある文明堂の中で一番新しいのが浜松文明堂。他の文明堂よりもアレンジや地域色が強いのが特徴で、どら焼き名も「三笠山十勝」と他とは若干異なります。
まとめ終わり
同じ「文明堂の三笠山」っといっても、各社それぞれの個性豊かなどら焼きが出てきました。それだけに新宿・日本橋の合併(東京)と、東京と銀座のグループ化により少なくとも2種の三笠山が消えてしまったことが残念でなりません。今後もそれぞれの文明堂がそれぞれの三笠山を作り続けてくれることを望みます。