Radeon RX560で各種ベンチマークを回したのでRX460と比較してみます。
MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC
ビデオカードの外見についてはこちらの記事をどうぞ。
GPU-Z
GPU-Z2.1.0のスクリーンショットです。PowerColor RX460と比較するとRX560のスペック通りシェーダ数が896から1024に微増。ビデオカードとしては外部電源無しのTDP枠に収める為か、またはコンパクトなヒートシンクで利用できるようにするためかコアクロックが1212MHzから1196MHzにダウンしています。
Board Power Limitを見るとPowerColor RX460で49WだったのがMSI RX560は48Wになっています。ここは製品によって異なるのでしょう。外部電源あり、ヒートパイプありのRX560ならもっと高いはず。なお「ULPS」はUltra Low Power Stateの略で、マルチGPUで利用していないGPUの消費電力を下げるモードのはずです。
RX560のASIC Qualityは68.7%でした。RX460は60.4%だったのでかなり向上しています。
Poralis Bios EditorでBIOSを確認
Poralis Bios Editorでもう少し詳しくBIOSを見てみます。RX560はメモリのステートがRX460の2段階から1段増え3段階になっています。
各種ベンチを取得
以前のベンチ結果とまとめて比較します。比較対象はA10-6800K(4.6GHz)/A10-6800K+RX460/RYZEN7 3.7GHz+RX460/RYZEN7 3.7GHz+RX560の4構成です。
RX460比でシェーダー数/CU数が14%増加した一方、TDP調整のためにクロックが2%程度ダウンしたRX560のスコアの伸び率に注目です。
PCMARK8
今回は画像なし。RX460→RX560でスコアは微増してますが1ポイント程度なので誤差レベル。それでもPCの総合力を測るPCMARKでもRX460→RX560でスコアが上がることに驚きました。
PCMARK8 | A10-6800K (4.6GHz) |
A10-6800K +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX560 |
---|---|---|---|---|
HOME ACCELERATED 3.0 | 3192 | 3955 | 4539 | 4593 |
HOME CONVENTIONAL 3.0 | 2869 | 3154 | 4533 | 4565 |
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク
DirectX11 1920×1080 最高品質。SCORE:5184 / 平均フレームレート:34.891
RX460比で5ポイントほど向上しています。460のOCで達成できるレベルと考えるか、同じTDPで5ポイント向上と考えるか・・・
A10-6800K (4.6GHz) |
A10-6800K +RX 460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX560 |
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1920×1080/DX11/最高品質 | 1095 | 4742 | 4905 | 5184 |
PSO2 キャラクタークリエイト体験版 EPISODE4
RYZEN+RX460のスコアは取り忘れです。
PS4相当で9000前後なら多少のコマ落ちを許容すればゲームに支障はでなさそうです。
A10-6800K (4.6GHz) |
A10-6800K +RX 460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX560 |
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---|---|---|---|---|
720p/簡易設定3(デフォルト) | 7432 | 31115 | – | 78256 |
1080p/簡易設定6(PS4相当) | 590 | 7295 | – | 8723 |
3DMARK
A10-6800K (4.6GHz) |
A10-6800K +RX 460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX560 |
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---|---|---|---|---|
Fire Srike | 1146 | 4584 | 5029 | 5412 |
Fire Srike Graphics score | – | 5465 | 5436 | 5866 |
Fire Srike Physics score | – | 5103 | 16442 | 19072 |
Fire Srike Combined score | – | 1942 | 1934 | 2039 |
Sky Diver | 3951 | 12900 | 17492 | 19228 |
Sky Diver Graphics score | – | 18271 | 17876 | 19353 |
Sky Diver Physics score | – | 5314 | 14822 | 17500 |
Sky Diver Combined score | – | 12138 | 19636 | 21362 |
Cloud Gate | 6674 | 11231 | 22080 | 26704 |
Cloud Gate Graphics score | – | 35617 | 34565 | 36457 |
Cloud Gate Physics score | – | 3307 | 9747 | 13792 |
Ice Storm Extreme | 55776 | 79562 | 143097 | 145300 |
Ice Storm Extreme Graphics score | – | 116324 | 200349 | 211462 |
Ice Storm Extreme Physics score | – | 37777 | 71543 | 69354 |
CINEBENCH R15
RX460→RX560によりFPSが18も上昇しているように見えます。ただしRX460のこのスコアはAGESA1.0.0.4A以前に取った値なので若干低めに出ているかもしれません。
A10-6800K (4.6GHz) |
A10-6800K +RX 460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX460 |
RYZEN7 3.7GHz +RX560 |
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OpenGL | 44.98fps | 87.50fps | 100.23fps | 118.40fps |
RADEON RX560 総評
同TDPな場合、RX560はRX460比で5ポイントほど向上しています。外部電源+冷却性能強化で大幅なOCを実現すればもっとスコアは伸びそうですが、この程度の伸びしろであればRX460からの買い替えには適さないと思います。
より低TDPで安価なRX550が登場している現状では、外部電源は不要でとりあえずHD画質(720p)で過不足なくゲーム/eスポーツを楽しめれば良い人向けのRADEONビデオカードと感じました。外部電源があっても良いならRX570の方が性能2倍/価格1.5倍とC/P比は高いはずです。まぁ在庫があればの話ですが。
なおマイニングについてですが、VRAMが最低3GBは無いとレートが安定しないようです。このビデオカードは4GBありますがヒートシンクが小さくて冷却に不安がありますし、RX580/570の半分以下のレートしか出ないようですのでマイニングには手を出さないつもりです。もしRX560で掘るならASUSのSTRIX辺りが良いかもしれません。