NASとM.2 SSDケースの組み合わせでI/O errorが発生する問題の解決編です。
前回のあらすじ
10分間アクセスがないとRTL9210B搭載SSDケースはスリープ状態になると思われる
※※注意!※※
本記事はあくまで解決策の一例として解説しています。今回利用するサイト・ツール・手法の安全性を保障するものありません。またこの行為を行うことでメーカーの製品保証が切れることに十分注意してください。またメーカーが想定していないことを行っているため、このことを問い合わせることも控えてください。
www.station-drivers.comからRTL9210B用のMPToolを入手する
www.station-drivers.com の NVMe/USB 3.1 ページからRTL9210B対応のファームウェア書き換えツールMPToolを入手します。

今回はMPToolのバージョンが1.15.10と一番高かったRealtek RTL92xx(B) NVMe/USB 3.1 Controller firmware Version 1.32.68.062623を使用しました。

ウイルスチェック後に展開したフォルダのUTHSB_MPtool_Lite.exeを実行
ダウンロードしたファイル realtek_rtl9210_1.32.68(station-drivers.com).zipをウイルスチェック後に展開し、UTHSB_MPtool_Lite.exeを起動します。

MPToolが起動しました。SSDケースをPCに接続すると自動認識されます。

SSDケースから設定ファイルを抜き出す
ダウンロードしたZIPはSSKというメーカーのSSDケースから抜き出したファームウェアと設定ファイルを持っているようですが、今回の目的はGWM.2NVST-U3G2CCAの設定書き換えなので設定を抜き出(Dump)します。
メニューのDumpから「Show Device Info」を選択すると・・・

現在の設定が表示されるのでフロッピーディスクのアイコンをクリックしてファイルとして保存します。

設定ファイルをテキストエディタで書き換える
保存したファイルは書き込み用のコンフィグファイルと形式が異なりそのままでは書き込めないため修正を行います。といっても:(半角コロン)を=(半角イコール)に置換して先頭3行を削除するだけ。
また詳しく調べてみるとDISK_IPS_THRESの値がスリープするまでの分とのことなので0x0a(2進数で10)を0x00(同0)に変更します。
なおこの設定はPCIeのActive-State Power Managementのモードを変更するまでの時間とのこと。直上にはASPMDISというASPM無効化っぽいパラメータもありますが、余計な事をして壊したくないので今回は触れません。

修正後のファイルは拡張子cfgとしてconfigureフォルダの中に保存します。
MPToolでDISK_IPS_THRES=0x00設定を書き込む
MPToolに戻り、Configureに保存したcfgファイルを指定するとPGに設定ファイルの中身が表示されます。元のSSKから内容が変わりDisk IPSが0になっているので大丈夫そうです。
この時はファームウェアも一緒に更新されても良いと思っていたので、他の設定は変更せず[Update Device]ボタンを押し、数秒でファームアップと設定書き込みが完了しました。

がファームウェアアップデートを行わず設定ファイルのみ書き込む場合は一度MPToolを終了します。
MPToolがあるフォルダのgdfwフォルダ=Firmware binフォルダとbinファイル=Firmware GD を削除してからもう一度MPToolを起動することでファームウェアを指定しなくなるので書き込みもしなくなるはず。

設定書き込み後、NASからI/O errorが出なくなったことを確認
この後NASにSSDケースを接続しなおし、10分後放置後のアクセス時や夜間バックアップ時にI/O errorが出なくなったことを確認できました。
設定書き換えという力技で結果的に解決できたわけですが・・・、明らかにメーカー想定外のことを行っていることを留意してください。
DISK_IPS_THRES設定が原因と最初から判明しているのであれば製品ページにない機能が原因でエラーが出ていると問い合わせできたのですが、やってしまってからでは手遅れですからね。