MySQL5.6 performance_schemaとtable_definition_cacheの調整

MySQLを5.6にアップデートしてからメモリ使用量が明らかに増えました。メモリが少ないサーバでは無駄なメモリの消費は死活問題です。パラメータを調整していくうちに色々わかったことをまとめてみます。

MySQL5.6の新機能がメモリを消費する

MySQL5.1のコンフィグでMySQL5.6を起動するとメモリ使用量が跳ね上がります。
原因は2つ。1つはDBの低レベルモニタリングを行うパフォーマンススキーマがデフォルトで有効になったこと。もう1つはパフォーマンススキーマが有効かつtable_definition_cacheの値が801を超えると300MB以上メモリ消費が増えるバグがあること。

デフォルト有効なので対策をしないと下のグラフの7日のようになります。これに対してtable_definition_cache=400を追加してまずは解決しましたが、それでもアップデート前よりはまだ高い状態です。
httpd-week-mysql51-to-56
MySQL5.6からデフォルト有効になった機能を調べてみると、パフォーマンススキーマ(performance_schema)が影響しているらしいことがわかりました。

パフォーマンススキーマ有りなしのメモリ使用量と速度比較

パフォーマンススキーマの影響と、MySQL5.6アップデート直後のメモリ使用量増加原因だったtable_definition_cacheの調査のため、各パラメータ値でapachebenchを実施しmysqldのメモリ使用量とapachebenchのRequests per secondをまとめてみました。

table_open_cache table_definition_cache performance_schema mysqld
消費メモリ
ab -n 1000 -c 15
(rps)
1024 400 0 30 18.2
1024 656 0 32 18.26
1024 801 0 31 18.38
1024 912 0 32 18.44
1024 1024 0 33 18.4
1024 400 1 61 17.99
1024 656 1 94 17.83
1024 801 1 390 18.2
1024 Auto(912) 1 392 18.17

結論から言うと、「performance_schemaが有効 かつ table_definition_cacheが801以上の場合にメモリを大量に使用する。」ということがわかりました。
またperformance_schemaが有効だとmysqlのパフォーマンスが若干(1.5%程度)低下し、table_definition_cacheはデフォルト値(400+table_open_cache/2)が最も良い、ということも見えてきます。

performance_schemaは必要?

performance_schemaは開発者や商用DBサーバのチューニングには必要ですが、一方でWordPressのような完成品でMySQLを利用するだけなら不要だと思います。ということで、本サイトではperformance_schema = 0(オフ)、table_definition_cache = 912の設定をつかうことにします。

MySQL5.6へアップデートした効果は

トップページのhttpレスポンスで効果を確認します。
7日の窪みの前がMySQL5.1(InnoDB plugin)、後がMySQL5.6にアップデート後のもの。比較するとMySQL5.6はブレ幅が小さくなっているので平均としては速くなっています。実はapachebenchのRequests per secondは5.1から5.6にアップデートしたことで5%ほど低下しているので、平均も遅くなると思っていたのですが意外な結果になりました。
httping_resp2_riscascape_net-mysl56-beforeafter

次にLoad Averageを見てみると、アップデートを実施した7日以降はグラフが1段階低くなっています。DBのCPU負荷が下がっているということは、相対的に速くなっているということですね。
load-mysl56-beforeafter

前述の通り検証環境でのベンチ結果が悪かったので本番環境への導入は見送る予定でした。ところが不注意により意図せずyum-cronでアップデートしてしまったというのが実情なのですが結果的に良いデータが取れたので良しとします。仕事でやったらクビレベルですけどね!

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