オリジナルSFX/ATX電源ブラケットの試作

SFX電源を外側にオフセットすることでMicroATXケース(Jonsbo C3)に無理やりATXマザーボード(B550-F)を収納することができましたが、仮固定のままでは支障がそうなのでブラケットを自作してみることにします。

MicroATXケースにATXマザーボードを収める(JONSBO C3 x Asus Strix B550-F)
いきなりですがMicroATXが好きです。 大きすぎず小さすぎず、ちょうどよいサイズ感が魅力だと思っています。一方でMicroA...

オリジナルSFX/ATX電源ブラケットの設計要件

なるべくシンプルに以下3点の要件を満たすブラケットを設計してみました。
・マザーボードとATX電源の干渉を防ぐために可能な限り外側にオフセットする
・ブラケット上に通風孔は不要
・加工しやすいよう複雑なカットは避ける

右下の赤丸の取り付け穴でPCケース/ブラケット/SFX電源をまとめて固定します。SFX電源の固定はインチネジ(unc #6-32)で行いますが、ブラケットの固定はインチネジである必要がないのでM3ネジとナットを使います。素人加工で誤差が大きいことを想定しネジ穴はΦ4としました。

材料はハンズで購入した1mm厚のABS板380円。試作なので安さと加工のしやすさが大事。このサイズなら4回は試作できそうです。

試作開始 ~ 固定

さっそくABS板をカットします。切り取るにはカッターナイフでも切れると思いますがPカッターが便利。定規は金尺を使用し添え手を切らないよう慎重に行きます。
使った道具など

カットの後はネジ穴の中心を出すためのポンチをするのですが、精度出しの具体的な方法を考えていませんでした。マスキングテープを貼ってブラケット右上からの距離を測ってケガキ線を入れてみようと思いましたが、鉛筆は表面が滑って線が乗らず、しかたなくボールペンを使用しています。計画不足が明らかな恥ずかしい写真ですね。

まぁ試作なので形にすることが大事。ひとまずSFX電源に取り付けられるレベルになりました。

次はケースとブラケットの固定テスト。左上は裏側のスペースが厳しいので固定をあきらめます。

裏側はこの通りマザーボードにかなり近いので、接触とショートが怖いのです。

単体試験が終わったので結合試験といきましたがここで問題発生。インチネジがケースに一部だけ干渉するためしっかり締め込むことができません。そこでABS板の端材をスペーサーに加工して一枚挟んでみます。

そして仮完成。一部ネジとブラケットが干渉していましたがABSの柔らかさが吉とでて穴の微調整をしなくてもうまく固定できました。

ただしABS板がしなっているようで、SFX電源がわずかに傾いています。

元々わかっていたことですが、マザーボード最下部左側のピンヘッダの大半を利用できなくなります。この構成の場合はCMOSクリア用のピンがギリギリ干渉しない感じでした。それでもビス数が多いおかげでしっかり固定できています。

試作で完了!

大きな穴がふさがったのでファン音が若干小さくなりました。この後試作品の後は黒アルミ板のカットを注文して・・・と思っていましたがABS板でも十分そうなのでこれで完成版とします。実質100円 vs 自己満足込10,000円なら前者だよね・・・